株式会社ミヤコ

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Laco

1925年創業のドイツのパイロットウォッチメーカー。当時のテイストを残しつつ、新たなテイストを盛り込んだデザインも魅力。

20世紀の記憶を次世代へ

ラコ製品の代名詞ともいえるパイロットウォッチは、特化した使用目的のために製作されていたため、デザインも独特の様相を呈しています。

文字盤の上下をすばやく認識できるように印字された12時位置の三角形のマーク。パイロットが分厚い手袋をはずさなくても操作できるように工夫された大きなオニオン型のリュウズ。夜間飛行時にも耐えうる針やインデックスのルミノス加工。

いくつかのナビゲーションウォッチモデルには、航法計測機器に分類される「FL23883」という当時の機密記号がケースに刻印されています。また、服の上からでも時計を着脱できるオーバージャケットストラップに、頑丈なリベットつきのレザーベルト。こういった外装品にも独特なデザインの仕様がみられます。

当時のデザインをそのままに残すことは、そのまま20世紀の記憶を次世代へ引き継いでいくことへとつながります。悲惨な戦禍を引き起こした当時の世界情勢、当時のエンジニアたちの技術への傾注。そして、戦闘機パイロットたちが感じたであろう空での孤独感や葛藤。

伝統をつなぐ

ラコという名称は、「Lacher&Co.」の頭文字をとって「LACO」としたことに由来しています。ドイツのフォルツハイムで、フリーダ・ラッハー(Frieda Lacher)とルードヴィヒ・フンメル(Ludwig Hummel)によって、1925年に創業されました。

1940年代に、精密時計のメーカーとして着実に成長を遂げたラコは、その当時、伝説的ともいえるパイロットウォッチとオブザベーションウォッチを製造していました。このどちらのモデルも、22リーニュ(直径 約50mm)のドゥローヴ(DOROWE)ブリッジムーブメントをクロノメーターの精度にまで極めたものが採用されていました。第二次世界大戦時にドイツ空軍のパイロットウォッチを製造・納入していたことはラコの高品質と高精度の証です。

究極の精度が求められるパイロットウォッチの製造だけでなく、ラコは手巻き時計の製造販売でも成功を収めており、1952年からは自動巻の時計も手がけるようになりました。この時代のバラエティに富んだモデルに、ラコブランドのコレクターやファンたちは今日でも強く魅了されています。
この時代のブランドアイコンとしてひとつモデルをあげるなら、「LACO Sport」。この時計に使われたキャリバー552は、ラコで製造されたはじめての自動巻ムーブメントでした。13リーニュ(直径 約30mm)
の手巻きムーブメントである「キャリバー630」という特別なムーブメントは「1957 LACO Chronometer」に採用され、のちにラコのパイロットウォッチにその品質と精度が受け継がれました。
ラコのブランドは、その精度と斬新さで際立っていました。有名なWOOD WATCHやU700という電波時計ムーブメントを開発したのもラコでした。

今日に至っても、人々に感動を与えるような新製品の開発が、ラコの変わらぬ使命であり、受け継がれる伝統なのです。

天測航法と時計

第一次世界大戦以降、各国の軍事戦略において、空中からの爆撃や偵察がより重要視されるようになりました。第二次世界大戦では、ナビゲーションウォッチの品質・精度の高さが爆撃機や偵察機のパイロットの任務を支えていました。

目印になるような人工物が存在しない洋上や大草原。自分は今、地図上のどの位置にいて、どの方向へ向かっているのか。偏西風やさまざまな気象条件による気流の乱れを受けやすい空の航行には、位置の測定が不可欠でした。

GPS衛星や電子時計など、位置測位のための技術がまだ未発達だった時代、人々は太陽や月、星々を仰ぎ見て位置を推測していました。天測航法の基本的な考え方を知ると、時計の正確さの重要性がよりよく理解できるようになります。

天測航法では、何時に何がどの角度で見えたか、この情報の積み重ねで位置を推測していきます。そして、時間を測って自分が進んでいる速度がわかれば、目的地までの距離と時間も見積もることができます。

進んだ距離と方角を正確に知るためには、信頼できる時計が必要でした。時刻を知らせる機器の正確さが、方角と距離の推測を導き出し、ひいては目的地までの燃料計算など、パイロットの命にかかわる数値となったのです。

第二次世界大戦中、ドイツ空軍へ高い精度と信頼性を求められたナビゲーションウォッチの納入を認められたのは、IWCやランゲ・ゾーネなどのたったの5社。ラコもその5社のうちに含まれています。

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